2007年07月23日
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東京都現代美術館・ジブリの絵職人 男鹿和雄展

Written By: 川俣 晶連絡先

 昨日は、東京都現代美術館ジブリの絵職人 男鹿和雄展に行ってきました。

 宮崎駿ネットワーカーFCのオフラインミーティング企画として私がとりまとめて10人ほどのメンバーで行った……という次第です。

 1人で行くいつもとは違います。

 ちなみに、写真は無し。

人だらけ §

 チケット購入まで行列10分。入場まで行列40分。

 とても東京の外れにあるマイナーな東京都現代美術館とは思えない状況です。

 江戸東京博物館とか、上野の国立博物館の特別展なら分かるのですが。

 中に入っても、膨大な数の絵が展示されているにも関わらず、どの絵の前も人が張り付いています。

 いくら「ジブリ」ブランドとはいえ、美術監督の名を冠した展示会でこの人出は全く予想外でした。

内容 §

 劇場の大画面で上映されるにも関わらず、絵の大きさはかなり小さいと思いました。

 更に、驚くほど細かく描き込まれて「いません」。

 それにも関わらず、映画館で見ていると何も違和感がないのは、「動いている」ことと、撮影の手順で上手くやっているからなのでしょう、たぶん。

 ちなみに、もっとも圧巻だったのは、長い背景の実物です。

 魔女の宅急便でトンボの自転車が疾走するシーンは、本当に長い長い背景が凄いスピードで後ろに引かれているのでした。(もちろん、撮影はコマ撮りだから、本当に素早く背景を動かしては居ないでしょうが)

 もっと凄いのは、もののけ姫でアシタカがヤックルで斜面を走り降りるところです。この場合も長い背景を使っていますが、これは斜め方向に長い絵になっているのです。

種山ヶ原の夜 §

 最後に近いコーナーで上映されていた宮沢賢治原作、男鹿和雄監督の「種山ヶ原の夜」がなかなか面白く魅力がありました。

 実に幻想的で、不思議な出来事と、山の払い下げという現実の出来事が同時並行で進みます。そして、何が起きているのか良く分からないうちに、木々に説得されている主人公という「良い意味で」つかみ所のない状況が上手く描かれています。

 人の心を的確に描いている感があります。

 途中から見ましたが、最後まで見てしまいました。

 字幕がないと何を言っているのか理解できませんが、それがまたムードを盛り上げています。

 なかなか良い作品ですね。

時間無し! §

 そのあと、常設展などを見る余地は全く無く、そのまま立ち去る羽目になりました。

 残念!